マイナス金利については、あまり馴染みが無いという方もいらっしゃると思います。
ただ、将来的にマイホームを購入する予定があるという方にとって結構重要な知識になると思います。
それではマイホームを購入する予定がない方には、どのような影響があるのでしょうか?
そこで今回はマイナス金利によって一般の方にどんな影響があるのかについてお伝えしたいと思います。
まずは預金金利からお話しします。
この部分は一般的な知識ですが、マイナス金利の1番のメリットは住宅ローンであるという事を理解するための布石となる部分になります。
マイナス金利になる前の段階で普通預金金利は0.02%、定期金利で最も高い金利を付けているネット銀行で0.3%程度です。
100万円を1年間普通預金に預けると、受け取れる利息は200円で、ここから20%の税金が引かれるので手取りは160円という事になります、
日曜日にコンビニのATMでお金をおろすと、手数料が200円掛かってしまいますので、それだけで40円のマイナスになります。
そういった意味では、すでにマイナス金利が始まっていたとも言えるかもしれません。
同様に100万円を0.3%の定期預金に1年間預けても手取り2,400円ですから、誰でも金利には期待していないと思います。
ですから、マイナス金利によってこれからさらに金利が下がっても一般の方にはほとんど影響がないのが現状なんですね。
マイナス金利による投資家の考え方とは?
お金持ちによっても事情は同じです。
銀行に1億円を預けても年間の利息はたったの24万円です。
ある程度お金を持っていて運用を考えている人達にとっては、すでに銀行預金は預ける対象では無くなっていたはずなので、直接影響は少ないはずです。
しかし、大きなお金を株や債券で運用している人達にとって、マイナス金利政策によって市場のお金が国債などの債券に流れ込むか、あるいは株式市場に流れ込むかはお金持ちにとっては非常に関心のあるところです。
お金持ちの投資家達はそこのところをじっくり見極めて、自分の資金をどこに移すかを検討しているところだと思います。
投資家の目線ではそのような考え方もあるのかもしれませんが、一般の方としては正直どうでも良いと思っている方も少なくないですよね。
株がどうとか債券がどうとかは、あまりよく分からないという方ほとんどだと思います。
マイナス金利で住宅ローンの金利が下がる!?
さて、一般の人達にとって余ったお金が国債に流れようが、株に流れようがあまり関係ないように思えるのですが、実はこれが一般の方の家計に大きな関係があるんですね。
今回のマイナス金利政策は、株式市場を活性化させる目的でした。
しかし、残念ながら余ったお金は債券市場に流れ込んでいて、株価が回復していないのが現状です。
この『余ったお金は債券市場に流れ込んでいる』というところが大きなポイントです。
余った資金が債券市場に流れ込むと、国の発行する債券である国債の人気が上がって、価格が上昇します。
債券市場の仕組み上、国債の価格が上昇すれば金利は下がります。
これによって長期国債の金利に連動する住宅ローンの金利も下がるというわけなんですね。
こんな仕組みになっているので、本来短期の金利に連動する日銀のマイナス金利は長期金利にも影響を与えてきます。
このような過程が『住宅ローンは今が借り時』という根拠なんですね。
一般の方には住宅ローンが1番関係ある!
マイナス金利政策によって、様々な事に影響を与えて結果として住宅ローンの金利が下がります。
金利が下がればそれだけトータルの返済額も違ってくるので、より負担が少なくマイホームを購入できます。
一般的に数千万円以上もするマイホームの購入で金利が数パーセント違うだけで数百万円単位で変わってくると思います。
普通に考えて、数百万円というのはかなりの大金ですよね。
つまり、同じマイホームを購入するにせよ、今なら数百万円安く購入できるという事なんですね。
まさに今が住宅ローンの借り時というわけなんですね。