マイホームを購入するためには、どうしても住宅ローンの利用は必要不可欠ですよね。
そして、住宅ローンは簡単に言うと、借金になりますので、毎日返済しなければなりません。
ただ、金融機関もボランティアではないので、借りたお金に上乗せして、返済する必要があるんですね。
この上乗せ部分が『金利』という事になりますが、現在世界情勢が不安定なため、20年ぶりに金利が上がる可能性が出てきているんですね。

どうして、金利が上がる可能性が出てきたのか、金利が上がるとマイホーム購入にどのような影響があるのかを解説したいと思います。
目次
アメリカでは金利政策を方向転換した
新型コロナウイルスが世界に蔓延して3年くらい経ちました。
この影響で世界的な景気低迷に陥っており、各国で様々な景気対策が取られてきました。
その中でアメリカはこの景気低迷を打破するために低金利政策を取ってきましたが、金利を上げる政策に方向転換をしました。
それは何故かと言うと、ロシアによるウクライナ侵攻によって、石油や穀物の価格が急騰してしまいました。
それがきっかけになり、物価が急上昇するインフレの恐れが出来たので、アメリカの金融政策を決定する中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)は金利を上げる政策をとり始めましたからなんですね。

石油や穀物の価格が急騰してしまったのか?
どうして、ロシアによるウクライナ侵攻によって、石油や穀物の価格が急騰してしまったのでしょうか?
石油については、元々世界的に脱炭素化の流れが加速している事が根底にありますよね。
その中で化石燃料への投資も低迷しておりました。
そして、新型コロナウイルスによって減少した需要が徐々に景気が持ち直した事によって、原油の需要が急増した事も石油の価格が上がった原因の1つですね。
さらにロシアによるウクライナ侵攻によって、ロシアが各国からの経済制裁を受ける事になり、ヨーロッパを中心にロシア産の原油を輸入しなかったり、少なくする事になりました。
ロシアによるウクライナ侵攻が無くても、世界的に石油の価格が上がっていたのですが、ウクライナ侵攻でさらに石油価格に影響を与えてしまった形でしょうか。

穀物については、元々ロシアもウクライナも世界的にも小麦をたくさん輸出している国なんですね。
ロシアは小麦の輸出量が世界1位ですし、ウクライナは小麦の輸出量が世界5位になります。
ロシアによるウクライナ侵攻によって、ウクライナは大部分を輸出できないでいます。
ロシアはロシアで、国内の食糧自給に万全を期すために小麦の輸出を制限しており、生産量世界2位のインドも干ばつによって、生産量が減って、輸出をする予定だったのですが、しない事になったようですね。

つまり、石油も小麦も同じ原理になりますが、供給よりも需要が多いので、価格が上昇しているというわけなんですね。
低金利時代が終わりを迎える可能性が出てきた
日本銀行の黒田東彦総裁は、日本は当面低金利政策の継続を維持すると表明していますので、住宅ローンの金利が急に上がるという事はないかと思います。
ここ20年間以上続いていた低金利時代が終わりを迎える可能性が出てきた事は事実ですね。
日本でも徐々に物価が上昇しておりますので、金利がいつ上がってもおかしくない状況ではあるんですね。
ただ、アメリカと同じように金利を上げた方が良い状況ではありますが、上げたくても上げられない状況でもあるんですね。

これについてはまたの機会にお話ししますね。
金利が上がると住宅購入にどんな影響が出る?
日本で金利が上がると、マイホームの購入にどのような影響が出るのでしょうか?
金利が上がれば、支払い利息が増えるので、毎月の返済額が増える事になります。
住宅ローンの残高が2000万円残っている場合、金利が1%上がれば、年間の返済は1年間に20万円増えるという計算になります。
月額に直すと、16,666円も増えてしまうんですね。
もし、金利が2%上がれば、年間40万円、月額33,333円も返済額が増えてしまうんですね。
実際にアメリカの長期金利は、ここ数か月で2%近く上昇しております。
日本でもガソリン価格の高騰から始まり、あらゆるものについて値上げのニュースが連日報道されていますよね。
ロシアによるウクライナ侵攻が長引けば、物価の急激な上昇=【悪質なインフレ】が起こり、日本も20年ぶりに金利上昇が起こるかもしれません。

月に3万円の支出が増えるという事は、給料が3万円減るのと同じです。
下がる時はゆっくり下がるけど、上がり始めるとあっという間に上がっていくのが金利の特徴です。
なので、現在変動金利や3年固定金利で住宅ローンを借りている方は金利の動向に十分気を付けなければなりません。
大きな金額を借りる住宅ローンは少しの金利上昇で大きな影響を受けるんですね。
金利上昇は世界情勢で変わってくる事がある
ロシアによるウクライナ侵攻は、日本からかなり遠くで起こっている事ですが、確実に世界の様々な事に影響を与えているんですね。
特に日本は輸入しているものが多いので、どうしても影響が受けやすいです。
このように世界の状況は日を追うごとに変わっていきますので、関係なさそうな事も住宅ローンの影響を与えてしまうんですね。
金利が上がれば、返済金額もかなり大きくなりますので、損しないためには金利の事を知っておく必要があるんですね。

もし、住宅ローンの事について分からない事があれば、お問い合わせ頂ければと思います。