前の回からフラット35の審査のメカニズムについてお伝えしております。
第2回目は事前審査についての続きです。
前回はフラット35の事前審査の特徴として、提出資料が少なくて、審査スピードも速いというメリットがある反面、事前審査が承認でも本審査で否決になってしまうケースもあり、事前審査だけでは結論がハッキリ出ないという弱点があるというお話をしました。
私はこの弱点を最小限に抑えるように様々なテクニックを駆使して、難しい案件を何とか承認に持っていくように努力しています。
今回はフラット35の事前審査の細かい話についてお伝えしたいと思います。
フラット35の事前審査の裏側について
フラット35の事前審査は、以前は○△×という回答でした。
現在は○△は本審査にお進み下さいという回答になり、×の時のみ「お取扱いできません」という回答になっています。
○の回答というのは事前申込内容をスコアリングした結果、コンピュータが問題ない判断しているという状態の事を言います。
ですから、本審査時に事前審査と内容が変わらなければ基本的には承認になります。
これを踏まえて、審査が難しそうなお客様の場合、下記の2点がポイントになります。
事前審査で承認を取るいくつかの方法とは?
事前審査で承認を取るための方法としては下記の方法などがあります。
- 住宅ローン以外の借入をできるだけ正確に申告する
- 住宅ローン以外の借入をできるだけ申込前に返してしまう
- どんなに少ない年収でも、配偶者収入があれば連帯債務者にする
- 返済比率がギリギリの場合、親子リレーにできないか検討する
- できるだけ自己資金を入れ、借入を物件の90%以内に押さえる
もし事前審査が○回答であれば、そのまま行けば承認になる確率はかなり高いので、本審査に進んでも事前審査と申込内容を変えない事が大事です。
裏を返せば、審査が厳しそうなお客様は事前審査の時にきちんと内容を確認した上で、上記のような方法で申込承認を取れるかどうかがポイントになります。
特に変えてはいけないのが返済比率!
事前審査より物件価格が上がって借入申込額が多くなったり、事前審査で申告頂いた年収が実際より低かったりすると、スコアリングの数字が変化してしまいます。
そうなると、自動審査の対象先から外れてしまい、人の目で審査されて、細かいところを突かれて否決になってしまうケースがあります。
とにかく事前審査で○を勝ち取り、その後内容を変えないというのが一番のポイントになります。次回は△の場合の対応策についてお話します。
事前審査はコンピュータで行なわれるので、その特徴をしっかり捉えた上で対策を練る事が大事です。そして、本当の目的は本審査を通過する事なので、その通過点である事前審査の○回答というのはかなり重要で、マイホームの購入に近づくと思います。
