返済比率の考え方を応用した『借入限度額を上げる方法』について、お話しさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
一般の方にはあまり浸透していない知識や情報も、もしかしたらあったかもしれません。
今後のマイホーム購入に是非とも活かして頂けると私としても嬉しい限りです。

ちなみに借入限度額を上げる方法については車のローン200万円を返すと1,000万円多く借りられる?でも書かせて頂いておりますので、よかったらご覧になってみて下さい。
前回まで借入限度額を上げる方法のうち、主に返済比率を求める数式の分子である年間返済額を下げる方法について詳しく解説させて頂いたかと思います。
今回は分母である『年収』を上げる方法について詳しく解説したいと思います。
目次
住宅ローン審査における年収の考え方とは?
借入限度額をアップさせるためには返済比率を下げれば問題ないのですが、返済比率を導き出すには『年間返済額』÷『年収』で計算する事ができます。
この返済比率を低くするためには下記の2つの方法ぐらいしかないんですね。
- 年間返済額(住宅ローン+その他借入)を下げる
- 年収を上げる
それでは『年収』を上げるにはどういう方法を取れば良いのでしょうか?
まず最初は『年収』の定義について詳しくご説明したいと思います。
住宅ローンの審査という概念の中での『年収』というのは、原則として住宅ローンのお申し込みをした前年の公的所得額(所得証明書の金額)の事を言うんですね。

つまり、下記のようになります。
- サラリーマンとしてお勤めの方は税込年収(源泉徴収票の支払給与)
- 個人事業主の方は申告所得額(所得から経費をマイナスした額)
当たり前ですが、これは継続して同じ仕事をしている事が大前提になるんですね。
転職している場合はどうなるの?
それでは転職したという方のケースではどうなるのでしょうか?
転職した方の場合の年収というのは、転職の状況によって金融機関や保証会社によって対応が変わってくるんですね。
よく見られる取り扱いは下記の3つになります。
- 勤続2年未満の方は受付できない
- 勤務先の発行する見込年収で審査する
- 転職してから受け取った給与・ボーナスを元に年収を算出する
一般的に金融機関では、下記の2つのような方などは見込年収で審査を受けられる可能性が高くなると考えられます。
- 医師・看護師・レントゲン技師など医療関係の仕事に就いている方
- 特殊な技術や際立ったキャリアを持っていて、明らかにキャリアアップと分かるような転職をした方
それに対してフラット35の場合は、今後の収入に継続性があると認められれば、基本的にはどんな職業であっても『転職してから受け取った全ての給与(ボーナスも含める)を元に年収を算出する』という方法をとっています。

これであれば勤続年数に関係なくお申し込みができます。
なので、今まで審査のテーブルに乗る事ができなかった方でもマイホームを購入できる可能性があるんですね。
フラット35は受け取った給与実績を元に審査
フラット35は、安定した収入がある事が証明できれば、現在の勤務先から受け取った給料を元に試算した年収で審査してくれるんですね。
なので、勤続1年未満の方でも申し込みができます。
勤続年数が短い場合、公的収入証証明では実際の年収が判断できないため、給与の算出に当たっては勤務先が発行する給与証明書の提出が求められます。

フラット35なら希望額まで借りられるかも
一般の金融機関では勤続年数が短くて、申し込みの入口ではじかれてしまう方もいらっしゃったかもしれません。
ただ、フラット35なら希望額まで借りる事ができるというケースは本当にたくさんあります。
これまでは転職=マイホームは無理というイメージがあったと思います。
しかし、その概念は残ってはいるものの可能性は完全にゼロというわけではないんですね。
年収の考え方をちょっと知っておくだけで、マイホーム購入への入口はグーンと広がるという事になるんですね。

情報というのは自分を助ける大きな武器になると思います。
銀行ローンがダメでも何とかなるかも
一般の銀行ローンは転職した場合審査は通りにくいケースが多いんですね。
ただ、フラット35の年収の考え方であれば、転職した方でも審査が通る場合は多いんですね。
フラット35は銀行ローンなどと比べると審査の間口が広くなっています。
なので、銀行ローンではなかなか思うように進まないという方は1度フラット35に申し込んでみると良いかもしれませんね。
