今回も借入限度額をアップさせる方法についてお伝えしたいと思います。
この辺の知識があると、かなりマイホームの資金計画が楽になると思います。
そこで今回は45歳以上の方が返済期間を長くして借入限度額を上げる方法について解説したいと思います。
住宅ローンというのは、長い期間をかけて返済していく事で大きな金額を借りられる仕組みになっている商品になります。
一般的な住宅ローンの最長借入期間は、下記の2つのいずれか短い方になります。
- 35年間
- 80歳になる年まで
具体的に言うと、44歳までの人は35年ローンで借りられるのですが、45歳からは1年ずつ借り入れできる期間が短くなっていくという事なんですね。
借入期間が短くなればなるほど、月々のローン返済の金額が多くなるので、借入限度額は少なくなってしまいます。
つまり、45歳を過ぎてしまうと年齢が1歳上がるたびに、年収が減らなくても借入限度額はどんどん下がっていってしまうんですね。
- 年収350万円
- その他借入無し
- 金利1.57%(フラット35の審査金利として)
例えば、上記の条件で計算した年齢別借入限度額は下記のようになります。
44歳を超えてしまうと、どんどん借入限度額が下がっていきます。
44歳→35年→2,817万円
49歳→30年→2,503万円
54歳→25年→2,164万円
59歳→20年→1,844万円
64歳→15年→1,428万円
これを見ると、同じ年収なのに5歳違うだけで、借りられる金額が300万円も減ってしまいます。
44歳というのは、マイホーム購入にとっては大きな節目になる年齢である事がご理解頂けると思います。
親子リレーローンという方法を考えてみる!
45歳を過ぎても返済期間を長くして、借入限度額を上げる方法というのは無いものなのでしょうか?
そんな事はありません。
ここで登場するのが親子リレーローンなんですね。
親子リレーローンというのは、子供さんを連帯債務者として、ご本人と子供さん2人で借りて頂く仕組みの住宅ローンの事を言います。
この場合、収入についてはお2人の合算で、返済期間については子供さんの年齢によって計算します。
たとえ子供さんの年収が多くなくても、35年で住宅ローンを組む事ができれば、下記のメリットがありますので、ご希望金額を無理のない返済で借りる事が可能になります。
- 借入限度額もアップする
- 月々の住宅ローンの返済額も下げる事ができる
この親子リレーローンを活用すれば、45歳を超えてしまっても借入限度額を下げる事なく、住宅ローンを借り入れできるというわけなんですね。
親子リレーローンの実際の取り扱い事例
もっと分かりやすいように実際の具体的な数値で詳しく解説したいと思います。
年齢64歳男性、年収250万円、今まで住んでいたアパートが立ち退き対象になってしまい、1,500万円の中古住宅の購入を希望したとします。
年齢から計算すると、下記のようになり、希望金額には500万円足りなくなってしまいます。
- 返済期間は15年間
- 借入限度額は1,020万円
- 月々の返済は59,798円
そこで色々検討した結果、年齢30歳、年収250万円で現在別のところに住んでいる娘さんを連帯債務者として、親子リレーローンを申し込みという方法が見つかりました。
結果として、下記のようなメリットがあるんですね。
- 審査対象年収は本人の250万円に娘さんの250万円を合算した500万円
- 返済期間は娘さんの年齢に合わせた35年
- 借入限度額は2,300万円までアップするので、1,500万円の申込が可能
- 月々の返済額も45,994円になり、かなり楽になる
もし、万が一本人に何かあった場合にも、80歳までは団体信用生命保険で債務は無くなります。
このように高齢の方の場合、親子リレーローンを使えば借入限度額は上げる事ができます。
例えば、50代の方で退職金で繰り上げ返済を考えているという方などもこの親子リレーローンを活用すれば、無理のないやり方で返済できるローンを組む事ができるんですね。
フラット35の場合であれば、同居しなくても親子リレーローンが組めるので、ほとんどの方が利用できます。
特に中古物件の購入を考えているという方には役立つ情報だと思います。
フラット35ならより柔軟な対応ができる!
高齢の方だとマイホームの購入を諦めてしまい、選択肢にも入っていないという方も多いと思います。
ある程度定期的な収入があれば、フラット35なら何とかなる事も結構多いんですね。
当然銀行ローンの方が有利になる方もおりますが、全体としてフラット35はマイホーム購入の強い味方になってくれるはずです。